最新情報

2017/03/29 トピックス 林原美術館所蔵の岡山藩主資料に関する関西大学との共同研究について

林原美術館では平成28年10月から、関西大学と包括的な連携協定を結んで共同研究を進めております。
その一環として、当館所蔵の歴代岡山藩主自筆の資料を調査した結果、初代岡山藩主池田光政及び二代藩主綱政によって書写された、鎌倉時代中後期の歌人飛鳥井雅有(あすかいまさあり)(1241~1301)が詠んだ和歌をまとめた私家集『隣女和歌集』(巻一)3件を発見いたしました。

『隣女和歌集』(りんじょわかしゅう)とは、鎌倉時代中後期の公家で歌人としても名高い飛鳥井雅有が詠んだ和歌をまとめた私家集で、四巻からなっており、完本は2件が知られています。
その他は巻一を欠くか、巻二のみ伝わっているものが多く、今回発見された巻一についてはこれまで3件の現存が確認されていますが、書写された年代が明確なものはありません。
今回の当館の調査で明らかになった3件のうち、池田光政自筆の2件については、寛文12年(1672)の6月と11月に書写されたもので、書写した人物と年代が明確な最古の写本として大変資料価値の高いものです。


発表出席者は以下のとおりです。

与謝野 有紀(なにわ大阪研究センター長・関西大学社会学部 教授)
田中 登(関西大学文学部 教授)
山本 登朗(関西大学文学部 教授)
坂本 美樹(関西大学大学院文学研究科国文学専修 博士課程後期課程)
谷一 尚(林原美術館 館長)
浅利 尚民(林原美術館 学芸課課長)

※『隣女和歌集』(りんじょわかしゅう)…2,600余首を載せる飛鳥井家の家集で、巻一は内閣文庫蔵本(江戸初中期書写)、群書類従本(江戸中後期書写)、桃園文庫本(江戸後期書写)の3件しか確認されていない。